設計事務所にリノベーションを依頼するメリット・デメリットは?
建築家ならではの設計の魅力を解説


リノベーションを考えた際、工務店やリフォーム会社、設計事務所など、どこに依頼するべきか迷いますよね。
中でも設計事務所は、高いデザイン性や細部にまでこだわった空間づくりが魅力ですが、費用や工期の長さなどの懸念点から一歩踏み出せない方もいるはずです。
そこでこの記事では、リノベーションを設計事務所(建築家)に依頼するメリット・デメリットや向いている人、設計事務所の選び方、依頼時のポイントについて解説します。
リノベーションを設計事務所(建築家)に依頼するメリット・デメリット
設計事務所(建築家)が行うリノベーションは、デザイン性や機能性を重視した高品質な空間づくりが特徴ですが、細部にまでこだわるため工期が長引くこともあります。
納得のいくリノベーションを行うには、事前にメリット・デメリットを把握し、自身がリノベーションに求める条件を明確にしておきましょう。
設計事務所に依頼するメリット
高いデザイン性と自由度
設計事務所は、住宅デザインに関する高い知識を備えているため、理想に近い住まいを作れたり、デザイン性の高い空間を実現できたりします。
また、空間を最大限に生かす技術力も魅力で、限られたスペースの有効活用や採光を取り入れた設計など、一般的なリフォーム会社では実現できないオリジナリティのある提案を受けられます。

プロの視点での設計
設計事務所は、住む人のライフスタイルや生活動線を考慮しながら設計するため、機能性の高い空間づくりや快適な日常生活の実現が可能です。
家事動線やプライバシーの確保、家族の将来設計など、実際の生活に基づいた設計やプロフェッショナルとしての経験、ノウハウを活かした設計が可能です。

トータルコーディネートや施工監理
設計事務所は、リノベーションのプランニングから建築確認申請などの手続きまで一貫してサポートできます。
また、施工監理も行うため、工事が設計通りに進んでいるかを確認したり、施工ミスや手抜き工事を防ぐことができたりします。
これにより、依頼主は高い品質が保たれた理想の住まいを実現するための心強いパートナーを得ることができます。
省エネ性・耐震性・安全性の向上
設計事務所は、耐震診断や耐震補強なども行うことができるため、特に古い住宅の場合、安全性の向上に寄与します。
また、エネルギー効率の改善や将来的なライフステージ、社会的なニーズに対応したプランニングが可能です。
これにより、住まいの長期的な価値を維持、向上させることが期待できます。
設計事務所に依頼するデメリット
選定の難しさ
設計事務所によって作風が異なるため、なかなか納得のいく建築家が見つけられない場合があります。自分の好みやニーズにあった設計事務所を探すことは容易ではありません。
工期
デザイン性の高い住まいを実現できる反面、工期が長くなりがちなことはデメリットとして挙げられます。
また、大手ハウスメーカーとは異なり、少数精鋭で運営している設計事務所が多く、人気のある建築家に依頼する場合は順番待ちが発生することも少なくありません。
こだわりを反映できる点は大きなメリットですが、「早く工事を終わらせたい」「なるべく短期間で完成させたい」などの要望がある人にとっては、デメリットに感じるかもしれません。
設計料
リフォーム会社は設計料を工事経費の中に含めて「設計料」という項目を表に出さない場合が殆どです。それに比べて設計事務所は設計監理を業とするため設計監理費用が明確にわかるようにしています。各事務所によって設計料は変わってきますが多くが工事費の10%~20%がリノベーション設計監理料になる場合が多くなっています。
設計料とは?設計事務所に依頼すると費用は高くなるのか?
設計料とは、リノベーションの設計・デザインを依頼した際に発生する費用のことです。
一般的に、設計料は工事費×10〜20%程度に設定されますが、理想に応じた細やかな提案を受けられる設計事務所では、こだわりを詰め込める分総費用に設計監理料が含まれて行きます。
このような理由から、「設計事務所は設計料が高い」というイメージを持つ人も多いです。
しかし、設計事務所の中にはローコスト設計を得意としている事務所や提案力を得意としている設計事務所、コストコントロールを得意とした設計事務所などが存在するため、予算に合わせた住まいづくりも実現可能です。
風景のある家では、施工費500万円~、設計費200万円~、諸費用100万円~と、500万~6000万の幅広い価格帯でのリノベーションに対応しています。リノベーション設計費の目安は施工費の8%〜15%(下限200万)で、お客様の予算に応じたプランを提案します。
「リノベーションについて」では、リノベーション費用について詳しく説明しているので、費用の詳細が知りたい方は参考にしてみてください。
リノベーションを設計事務所(建築家)に依頼するのはどんな人が向いている?
- オリジナリティの高いリノベーションをしたい人
- デザインイメージが明確にある人
- 細部にまでこだわりを持ちたい人
- 一般的なリフォームでは物足りない人
- リノベーションを頼みたい設計士・建築家がいる人
設計事務所(建築家)への依頼は、オリジナリティの高い住まいを求める人に向いています。
建築士ならではのアイデアや技術を活かした提案を受けられるため、細部にまでこだわりたい人や一般的なリフォームでは物足りない人とっても、満足のいく選択肢となるでしょう。
また、特定の設計士や建築家の作風に憧れていたり、デザインイメージが明確だったりする人は、設計事務所(建築家)への依頼が特におすすめです。

設計事務所の選び方
設計事務所を選ぶ際は、サイトをチェックしたり見学に出向いたりすると良いです。
リノベーション事例や得意な作風を把握しておくと、完成イメージが掴みやすくなるので、複数を比較しながら理想に合う設計事務所を探してみましょう。

設計事務所のウェブサイトでリノベーション事例をチェック
ウェブサイトでは、リノベーション事例や企業理念をチェックすると良いです。
過去の実績から、素材や空間の使い方などを知れるため、理想とする空間を形にできるか判断する材料となります。
また、会社の理念なども確認しておくと、家づくりに対する想いや価値観、独自のデザイン哲学や建築に対するアプローチを知ることができます。理念に共感できる設計事務所を選ぶことで、信頼できるパートナーとしてリノベーションを進められるので、完成後の満足度向上につながるでしょう。
見学してみる
見学会や展示場を設けている場合は、できる限り参加して空間の活かし方や素材感、質感などを自分の目で確かめると良いです。実際に体感することで、写真では伝わらない温かみや住まいの雰囲気を感じ取れるでしょう。
また、担当する建築士と直接話せる機会があると、希望に沿う提案を受けられるか判断しやすくなります。見学会では、気になる点を積極的に質問し、コミュニケーションの取りやすさ等も含めて信頼のおける設計事務所を選ぶと良いです。

設計事務所に依頼するときのポイント
設計事務所に依頼する際は、イメージを明確に伝えることが大切です。
建築家が提案するデザインは、要望が具体的であるほど意図を反映しやすくなるため、理想に近いものとなります。
例えば、事前に写真や図を用意したり、生活の中で生じる細かい要望をまとめたりすると、設計時により具体的で実現可能な提案を受けられます。
また、予算や工期の希望も明確にしておくことで、無理のない計画が立てやすくなります。理想を叶えるためには、設計事務所との密なやり取りが大切となるので、都度確認しながら話を進めていきましょう。

リノベーション例
では実際に、特別な空間へと変えるリノベーション例をご紹介します。
細部に工夫を凝らすことで、デザイン性と機能性を備えた住まいに仕上がるので、リノベーションの参考にしてみてください。
外観・内装の変更
外観・内装を変更することで、家全体の雰囲気を大きく一新できます。
例えば、瓦屋根を現代的な形状に変更したり、壁紙をホワイトに統一して張り替えたりすると、温かみやモダンな印象を与えることができます
素材にもこだわり、断熱性や防音性に優れた素材を選ぶことで、家全体の耐久性も向上し、長く快適に住み続けられるようになるでしょう。
外観や内装のリノベーションは、単なる修繕や見た目の美しさだけでなく、生活全体の質を向上させ、住宅の資産価値を高めることにもつながります。








キッチンの変更
キッチンをリノベーションすると、リビングをすっきりと見せられたり家事効率が上がったりします。
例えば、アイランド型キッチンに変更すると、ダイニングと一体化した開放的でおしゃれな空間を演出でき、家族とコミュニケーションも取りやすくなります。
また、空間の広さを活用したL型キッチンは作業スペースが広くなるので、複数人で料理をする際に便利で、シンプルで動きやすいキッチンの実現が可能です。


間取りの変更
間取りを変更することで、広々とした空間を作れたり、生活しやすい動線の改善になったります。
例えば、部屋の仕切りを外して1つの大きな空間にすると、開放的で居心地の良いリビングに仕上がり、家族が集まりやすい空間が実現できます。
また、キッチンや洗面所、浴室などの水回りの位置を一か所にまとめることで、生活動線に使いやすい間取りとなります。




まとめ
リノベーションを設計事務所(建築家)に依頼することで、理想を反映した機能性・デザイン性の高い空間づくりが叶います。
設計事務所を選ぶ際は、ウェブサイトを確認したり見学に出向いたりした上で選ぶと良いです。設計事務所によってコンセプトは異なるので、希望を明確にしながら判断すると満足のいくリノベーションが実現できるでしょう。
風景のある家では、住まいを生まれ変わらせ、+αの価値を提供するリノベーションを提供しています。
通常のリノベーションとは異なり、既存の構造に囚われない自由な発想での設計も可能で、新たな機能性を備えた住まいづくりを提供します。
お客様のご希望に応じた柔軟な対応力で、理想を形にした設計を行いますので、リノベーションをご検討されている方はどうぞお気軽にご相談ください。


1998年4月1日岡山県生まれ。2013年4月1日東岡山工業高校建築学科入学。2016年4月1日福山大学工学部建築学科入学。卒業制作最優秀賞・全国卒業設計作品集掲載・広島8大学卒業設計展2020 10選選出・広島平和記念卒業設計賞作品集掲載等多数受賞。2020年4月1日風景のある家.LLC入社後2023年屋根コンテスト2023優秀賞受賞。