奥京町

岡山市内の狭小地に建つ木造三階建ての住宅になります。一階は露天風呂付のゲストルーム、二階三階が住居と屋上テラスとなっています。特徴的な急こう配の三角屋根は日本的でもあり教会のようでもあり普段私たちが体感することの少ない形状を用いることによって非日常的な時間を過ごす場所となっています。

Report奥京町

今回のプロジェクトは岡山市内の狭小地に計画するゲストルーム付き住宅です。

限られた敷地条件の中でいかに「広がり」と「特別な時間」を生み出せるか。
都市の中でありながら日常を少しだけ離れられる居場所をつくれないか。
そんな問いからこの計画はスタートしました。

旅をするように過ごす、天風呂のあるゲストルーム

この住宅の大きな特徴は、ゲストルームに設けた露天風呂です。
親族や友人が泊まりに来たとき単なる“宿泊スペース”ではなく、まるで旅先に訪れたかのような時間を過ごしてもらいたい。
そんな想いを込めています。

都市部の住宅では、どうしても内向きの空間になりがちです。しかし、空に開いた露天風呂があることで、視線は上へと抜け風や光、季節の気配を感じることができます。

湯に浸かりながら夜空を見上げる時間。
朝の澄んだ空気の中で静かに湯気が立ち上る瞬間。

そこにはホテルとも違う“住まいの延長にある贅沢”があります。
ゲストにとっては特別な思い出となり、住まい手にとっては「大切な人をもてなす喜び」を感じられる場所になるはずです。

屋上テラスという、もうひとつのリビング

住居部分には屋上テラスを設けました。
狭小地だからこそ空へと広がる余白をつくる。都市の中で開放感を得るための大切な装置です。

この屋上テラスは用途を限定しません。

  • 仲間や家族と囲むバーベキュー
  • 風を感じながらのリモートワーク
  • 夕暮れ時にゆっくりとお酒を楽しむ時間
  • 何もしない、ただ空を眺めるひととき

時間帯や季節によって、まったく違う表情を見せてくれる場所です。

内部空間とは異なる“半屋外の曖昧な領域”は人の気持ちを自然とゆるめてくれます。
都市の喧騒を忘れ時間の流れをゆっくりと感じることができる。
まさにもうひとつのリビングです。

住まいに「非日常」を織り込むということ

私たちは住宅であってもどこかに非日常の要素を持つことが暮らしを豊かにすると考えています。

旅行に出かけなくても、
遠くへ行かなくても、

自宅の中に「少し特別な場所」があるだけで日常の質は確実に変わります。

それは豪華さではなく自分たちらしい時間の過ごし方ができる“余白”のようなもの。

このプロジェクトでは、露天風呂と屋上テラスという二つの仕掛けによって、
「迎える楽しさ」と「集う豊かさ」を同時に叶えようとしています。

都市の狭小地だからこそ生まれる凝縮された贅沢。
日常の中にほんの少しの旅を。

完成が今から楽しみな住まいです。

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