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風景のアトリエ

隙間時間が出来たので以前から行ってみたかった「竹中大工道具館」へ足を運んでみました。竹中工務店の設計ディティールもとても勉強になりましたが大工、鍛冶屋の歴史や職人魂もとても良い刺激をもらうことができた一日。

縄文時代から現代までの道具の進化や成り立ちはとても面白かったですがその中でも法隆寺専属の宮大工「西岡常一」さんの仕事魂はとても共鳴し関心深いものがあり最後の宮大工と称されるのもわかるような気がします。

・・・・道具は手の延長である 
大工というのは木を刻む専門家。
自分の心のままに道具が切れねばならん。
道具と人間は別に考えてはいかん。
道具は人間がものをつくりだす器や。
自分の手先、爪の先と思え。

又、茶室の原寸模型も面白く通し貫、力貫、小屋梁や間渡竹、荒壁、髭子、底埋め、中塗りなど江戸時代中期の名席・大徳寺玉林院簑庵をモデルに解説されてとても面白かった。特に湾曲した中柱や複雑に構成された窓や天井などこれからの設計に活かしていきたいと思いました。

最後は唐招提寺金堂の組み物模型
柱から大斗、枠肘木巻斗方斗へと力が伝わり尾垂木から肘木丸桁へ。そして屋根になる地垂木、木負飛燕垂木へ。いままで見ようとしなかった組み物も改めてじっくり観察することが出来ました。

時代を超えても職人魂はとても魅了する言霊であり、architectを志すものとしては心を突き刺す仕事ぶり。現代住宅を業とする私も職人魂を忘れないようにチャレンジしていきたいとそう思わせてくれた一日。面白かったちょっとした一人旅でした。

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